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間違いが「正解」に変わった瞬間!【Re:釘本 VOL.5 道釘①】

間違いが「正解」に変わった瞬間!【Re:釘本 VOL.5 道釘①】

道釘の上向きはマイナス状態!

CR新綱取物語J(平和)
当時はこんな矢印をつけていましたが……

ステージへの自力乗り上げが多くなるという理由のためか、道釘は「上向き状態」が良いと表記されることが多い。私は経験則から上向きが良いとは思えなかったので、とりあえず隙間を埋めるような状況をプラス状態とそれまでは書いてきました。



~実験データの見方~
実験はできるだけ回転ムラが生じないよう「賞球ナシ」で行いましたが、それでも完璧なものではありません。

回転率の差に応じた信頼度の目安を下に示しておきます。

±0.01~0.99……どちらにせよ影響は小さい
±1.00~2.99……少なくとも逆にはならない
±3.00~4.99……かなり信頼度は高い
±5.00以上……結果は確定的

道釘「上向き状態」「下向き状態」実験データ

道釘「上向き状態」「下向き状態」の玉の軌道

小刻みに小さく跳ねるため、道釘の隙間からこぼれたりヘソ手前で失速する玉が多い。
大きく跳ね上がり、一気にヘソ方向へ飛んでいく。両者の差は肉眼でもハッキリとわかります。

多くの雑誌で今まで一番良いとされていた「道釘の上向き状態」ですが、結果は3パターン中で最低。上向き状態が良いとされていた大きな理由でもある「ステージへの自力乗り上げ率」もアップしませんでした。

それどころか、今までどの雑誌でも「悪い状態例」とされていた下向き状態が一番回るという結果に……。

さらに注目すべきは、ステージからの入賞個数を省いた横コースからの入賞個数。これに絞って結果を見ると、圧倒的な大差で道釘下向き状態が回りました。どうやらこの辺りに原因があるようですね。

次回でさらに追求していきます。

「デフォルト状態」が良いこともある!?

道釘は上向き状態の方がステージへの乗り上げ率が高いといわれていましたが、検証では意外なことにデフォルト状態が一番多く乗り上げました。

これはおそらく玉が盤面奥へ跳ね返る角度の問題だと思います。デフォルト状態は実際のところネカセ(4分5厘に設定しました)の分だけやや釘が上向きになり、ちょうどその角度が乗り上げやすい状態になったのでしょう。

道釘が上向き状態だと、角度がつきすぎて盤面に当たってしまいます。

和泉純の「今」だから語れること

今でこそ「道釘は下向き状態が良い」というのは常識になりつつあるが、この時代までは逆のことが言われていた。

おそらくは釘師側にもそんな誤解があったのだろう。回収期に道釘の隙間を広げると同時に下向きにするホールが多かった。

これが見る側にも誤解を与え、道連れ的に「道釘の下向きはマイナス状態」とされてしまったのだと想像する。

ちなみに、この実験結果を載せた時は某掲示板でめちゃめちゃ叩かれたものだ。「下げ釘大好きアゴペリカン〜和泉純」なんてスレッド立ってたぞ。誰がアゴペリカンだっw

まあそれまでの正解が間違いだったとなれば、認めたくない気持ちもわからんでもないが……。

そして当時は誰一人味方もいなく、他のライター達も否定的。「他の釘とのバランスじゃないかな」なんてコメントする人が多かった。……いや、「バランス」ってのは結局何もわからない時に使う言葉でしょ。

それが数年後には、まるで自分で考えついたかのように「道釘は下向きが良い」と解説するライターばかりに。

いいんだけどさ、その解説するなら金くんないかなあ(人間ちっちゃ……)。

 

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