射幸性を抑えた3号機が登場した結果…大きな問題が! 波乱の時代を経て4号機へ!!【PLAYBACK/回胴50年史⑥】

2年間の3号機時代を経て登場した4号機も最初は報われず…

パチスロ攻略マガジンドラゴン 2015年11月号掲載記事

スロマガ創刊25周年を記念し、これまで様々な特別企画をお届けしてきたわけだが、その第5弾となる今回は、パチスロが歩んだ激動の歴史「回胴50年史」を堂々掲載!

今や娯楽としてすっかり定着しているパチスロだが、もちろん今日の繁栄に至るまでには様々な苦難や困難が存在した。この企画ではそんな紆余曲折を、当時の資料やスロマガのバックナンバーを元に振り返っていこう。

みなさんが愛するパチスロがどこで生まれ、どのような進化を遂げてきたのか? 決して勝利につながる情報ではないが、これを知れば今までとはまた違った思いで遊技を楽しむ事ができるだろう。また、みなさんのパチスロに対する愛がさらに深まるに違いない。

今回は1990年から始まった3号機時代、さらには1992年末からの4号機黎明期についてお届け!


射幸性を抑えられた3号機

どこを見ても裏モノだらけ!!

2号機時代の問題点を踏まえ、射幸性が抑えられた形で登場した3号機。主な変更点としてはフルーツの集中の禁止、集中役のパンク確率を300分の1以上とする事。1Gあたりの遊技時間を4・1秒以上とする事などが挙げられる。4・1秒ウエイトは、現在の5号機でもそのまま適用されているルールである。

しかし、この射幸性を抑えた事で起こってしまったのが、3号機の裏モノ化だ。正規のゲーム性に満足できないプレイヤーの声に応えるべく、全国のホールはこぞって波の荒いゲーム性の裏モノを導入。結果的に3号機=裏モノといっても過言ではない状況になってしまったのだ。当時を知る人は「ノーマル機を探す事がかなり難しかった」と言うのだから、極めて異常な状況となっていた事は想像に難くない。

この危機的状況を打破するため、日電協が行ったのは、新たな規定に基づく4号機の準備と、75万台以上に及ぶパチスロ台の主基板の改修・点検作業。これは当時の攻略誌はもちろん、新聞などの大手メディアでも報道され世間を騒がせた。

改修・点検作業を日本全国のホールで行う事約6ヶ月。この甲斐あって裏モノの数は激減したが、これがパチスロ人気を衰退させる要因になってしまった。

こうして3号機は、2号機と並びわずか2年という短い期間で幕を下ろす事に。着実に人々の娯楽として定着しつつあったパチスロ市場に暗雲が立ちこめるのであった。

ホールに入れば裏モノにぶち当たる…そんな時代

やはり3号機時代と言えば、避けて通れないのが裏モノの存在。集中機なのに集中に入らずのBIGが狂ったように連チャンする「アラジンⅡ」では、コイン持ちを異常にアップする攻略ネタを見つけ、貯金方式というシステムで連チャンする「デートライン銀河Ⅱ」では、お金をブッ込むだけブッ込みいざ放出!! の瞬間に、裏モノ検査のため踏み込んできた警察に遊技をストップさせられました。…いやはや今のホールって、店も客も健全だと思いますよ(笑)。

暗雲立ち込める4号機を救った愛らしいキャラクター!

山佐&ユニバが時代の流れを変えた!

4号機時代は1992年末、ECJのチェリーバーによって幕を開けた。しかし、3号機の裏モノ騒動でパチスロ人気が落ち込んでいた事もあり、ヒットには至らず。むしろ4号機で初搭載されたリプレイが古参のファンから不評を買い、敬遠される事もしばしば。と言うのも、当時はまだ3号機以前の台も置されており、あえて登場したばかりの4号機にこだわる必要はなかったのだ。

しかし、そんな状況が山佐「ニューパルサー」の登場によって大きく変化していく。打ち込むほどに新たな発見がある秀逸なリーチ目、愛らしいカエルの絵柄などが受け、パチスロ人気が再び上昇。

その最中、「クランキーコンドル」の登場がさらなる追い風となる。リプレイハズシをすれば設定1でも理論上プラスになるという事が判明すると、さらにプレイヤーは増加。目押しができれば勝てる! という謳い文句が受け、気づけばパチスロ人気はかつてないほどの盛り上がりを見せていたのである。

その結果、ホール内では目押しが上手い者が優越感に浸るといった現象も発生。隣のプレイヤーより如何に早く正確にリプレイハズシをこなせるか…といった部分にアツくなるプレイヤーも珍しくなかった。

 

パチスロは目押しで勝つ時代へ!

「クランキーコンドル」はフル攻略ならペイアウトは設定1で104%超。等価交換なら設定1を打ち続けても勝てるため、当時は「コンドルプロ」なる言葉も生まれた。

その後、ユニバーサルはその後も目押しが完璧なら勝てる台を多数開発。タコスロはリプレイハズシを行うのにビタ押しが必要だが、設定1のペイアウトは105%とコンドル以上。目押し職人に喜ばれた。

【おことわり】今回ページを作成するにあたり、パチスロ祭2015で掲載されていたパチスロ年表、日遊協広報誌の記事を参考にさせていただきました。また、パチスロ誕生までの歴史には諸説あり、紹介したのはその一説であることをお断りいたします。


今回はここまで! 次回(4月19日更新予定)ではパチスロ最盛期ともいえる4号機時代と5号機時代をお届け! お楽しみに!!

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